低抗ミュラー管ホルモン(AMH)値女性での経口および注射による排卵誘発後の妊娠転帰

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高木院長が、アメブロで、皆さまへの情報や日々思う事などを書いていく予定です。その第1弾です。

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低抗ミュラー管ホルモン(AMH)値女性での経口および注射による排卵誘発後の妊娠転帰

 

経口抗エストロゲン療法における1周期あたりの妊娠成績

 

AMH値が低い患者の1周期あたりの継続妊娠率を含む妊娠転帰は、AMH値が正常な患者と同等でした

(35歳未満:15.4% 対 14.9%、35~40歳:10.0% 対 11.0%、40歳以上:2.8% 対 3.3%)。

ゴナドトロピン注射療法における1周期あたりの妊娠成績

 

35歳未満では低AMH群の継続妊娠率は正常AMH群より低値でした。35-40歳では正常AMH群より低値でしたが、40歳以上では同程度でした。

妊娠継続中の多胎妊娠

 

経口抗エストロゲン治療を受けた低AMH群と正常AMH群の間で同程度でした。

注射可能なゴナドトロピン治療では、正常AMHレベルの患者の方が多胎妊娠の割合が高値でした。

 

まとめ

 

経口抗エストロゲン療法(クロミフェン、シクロフェニル、レトロゾール)では、妊娠成績はAMH値に因りません。

ゴナドトロピン注射療法(FSH、HMG)では、40歳以下で、AMH値が正常(>1.0ng/mL)で妊娠成績が良くなります。

ゴナドトロピン注射療法では、AMH値が正常で多胎妊娠率が高くなります。