栄養外胚葉生検によるβ-HCGの減少

栄養外胚葉生検のβヒト絨毛性ゴナドトロピン濃度への影響

Frontiers | Trophectoderm Biopsy Differentially Influences the Level of Serum βHuman Chorionic Gonadotropin With Different Embryonic Trophectoderm Scores in Early Pregnancy From 7847 Single-Blastocyst Transfer Cycles (frontiersin.org)

 

「栄養外胚葉生検によるβ-HCGの減少」  津田沼IVFクリニック | tsudanuma-ivf-clinicのブログ (ameblo.jp)

 

胚盤胞の評価

 

胚盤胞の評価は、Gardner分類を用います。

内細胞塊(将来、赤ちゃんになる)を「A」、「B」、「C」、栄養外胚葉(将来、胎盤になる)を「A」、「B」、「C」の3段階で評価し、内細胞塊、栄養外胚葉の順に「AA」「AB」「BA」「BB」「BC」「CC」のように記載します。

栄養外胚葉では、Aは「密で細胞数が多い」、Bは「疎で細胞数が少ない」、Cは「細胞が非常に少ない」ことを表します。

 

 

出産した周期では、栄養外胚葉のA分類において、胚移植後12日目のHCG値は非生検群と生検群の間で有意差を示しませんでした(769753mIU/mL) 。

BおよびC分類の栄養外胚葉では、非生検群は生検群と比較して有意に高いHCG値を示しました(それぞれ690649586509)。

 

形態学的栄養外胚葉分類で層別した生検群と非生検群の胚盤胞移植後12日目の血清β-HCG

 

栄養外胚葉の分類の高い胚盤胞は妊娠初期に血清β-hCG値が高くなりますが、栄養外胚葉生検ではB分類以下の胚盤胞が血清β-hCG値に負の影響を及ぼす可能性がありました。

生検群と非生検群の同じ栄養外胚葉分類間で、産科および新生児の有害転帰に有意な差は認められませんでした。

 

 

コメント

 

BとC分類は、栄養外胚葉の細胞数が少ないことを示します。

生検のため、細胞数がさらに減少すると考えられます。