ボトックスと妊娠

ボトックス使用後の妊娠経過

Pregnancy outcomes following exposure to onabotulinumtoxinA – Brin – 2016 – Pharmacoepidemiology and Drug Safety – Wiley Online Library

 

「ボトックスと妊娠」  津田沼IVFクリニック | tsudanuma-ivf-clinicのブログ (ameblo.jp)

 

ボトックスは、米国食品医薬品局(FDA)の妊娠カテゴリーCの医薬品に指定され、妊娠中は潜在的リスクよりも有益性が上回る場合にのみ使用されます。

ボトックスで治療を受けている多くの女性は、生殖年齢に達しています。ボトックスの適応症のいくつかは女性に多く、全体的な使用量も女性の方が多くなっています。例えば、慢性片頭痛の有病率は男性より女性の方が2.56.5倍高く、多汗症患者の60%以上は女性であると報告されており、米国では美容目的のボトックス注射のほぼ90%が女性用です。

 

患者は、美容目的(50.5%)、運動障害(16.8%)、疼痛障害(14.2%)で最も頻繁にボトックスを受けました。

薬剤量は50U未満が40.1%,50U100U未満が14.6%,100U200U未満が27.7%,200U以上が17.5%でした。

47.9%が35歳以上でした。

治療のほとんど(96.0%)が妊娠第1期以前でした。

137例(139人の胎児)のうち、110例(79.1%)が出産し、29例(20.9%)が流産に終わりました(自然流産21例、中絶8例)。

出産では106例(96.4%)が正常で、異常が4例(重大胎児異常1例、軽微胎児異常2例、出生時合併症1例)あり、胎児異常全体の有病率は2.7%(3/110)となりました。

 

アラガン社安全性データベースの24年間のレトロスペクティブレビューによると、妊娠前/妊娠中のボトックス曝露母体における胎児異常の有病率(2.7%)は、一般集団と同等であることが示されています。

臓器による一貫したタイプの奇形は観察されず、新たな安全上の懸念は特定されませんでした。

 

 

「ボトックスビスタ®注用50単位」は日本で唯一製造販売承認を取得しているA型ボツリヌス毒素製剤です。眉間又は目尻の表情皺の治療に対して

Products – generic and brand pharmaceutical – Allergan – Allergan

111932_122940ad1026_2_11.pdf (azureedge.net)

 

効能・効果

65歳未満の成人における眉間又は目尻の表情皺

 

生殖能を有する者

妊娠する可能性のある婦人は、投与中及び最終投与後2回の月経を経るまでは避妊する。男性は、投与中及び最終投与後少なくとも3ヵ月は避妊する。精子形成期間に投与されることを避けるため。

妊婦又は妊娠している可能性のある女性には投与しないこと。

授乳婦 投与しないこと。

 

 

ボトックス
A
型ボツリヌス毒素製剤
botox.pdf (gskpro.com)

 

効能又は効果

○眼瞼痙攣、○片側顔面痙攣、○痙性斜頸、○上肢痙縮、○下肢痙縮、○ 2歳以上の小児脳性麻痺患者における下肢痙縮に伴う尖足、○重度の原発性腋窩多汗症、○斜視、○痙攣性発声障害、 ○既存治療で効果不十分又は既存治療が適さない過活動膀胱における尿意切迫感、頻尿及び切迫性尿失禁、○既存治療で効果不十分又は既存治療が適さない神経因性膀胱による尿失禁

 

生殖能を有する者

妊娠する可能性のある女性は、投与中及び最終投与後2回の月経を経るまでは避妊する。男性は、投与中及び最終投与後少なくとも3ヵ月は避妊する。精子形成期間に投与されることを避けるため。

妊婦妊婦又は妊娠している可能性のある女性には投与しないこと。

授乳婦 投与しないこと。

 

 

コメント

 

男女とも約3か月間の避妊が必要なようです。