レトロゾール使用卵巣刺激におけるプロゲステロン値

  • HOME
  • 院長ブログ
  • レトロゾール使用卵巣刺激におけるプロゲステロン値

乳癌患者における妊孕性温存のための、レトロゾール使用卵巣刺激におけるプロゲステロン値

untitled (silverchair.com)

 

「レトロゾール使用卵巣刺激におけるプロゲステロン値」  津田沼IVFクリニック | tsudanuma-ivf-clinicのブログ (ameblo.jp)

 

乳癌患者(□)および不妊症患者(■)の、レトロゾールによる卵巣刺激時のエストラジオール(a)およびプロゲステロン(b)値

ホルモン測定は、排卵誘発日、採卵日、黄体期3日目と8日目です。

 

エストラジオール値は、常に有意に低値

プロゲステロン値や経時的な変化は同等

 

 

結果

 

乳癌患者の卵巣刺激には、エストラジオール値を高くしないためにレトロゾールがよく併用されます。
しかし、プロゲステロンが乳癌の発生に関与しているとされるにも関わらず、レトロゾールを使用しても黄体期にはプロゲステロン値は上昇します。

 

 

不妊症治療薬 と 癌
Fertility drugs and cancer: a guideline (fertstert.org)

ASRM(アメリカ生殖医学会)2016年ガイドライン

 

乳癌

不妊症治療薬が乳癌のリスク増加と関連していないという相当な科学的根拠があります。

 

 

コメント

 

 排卵誘発期間や黄体期など、妊娠期間と比較すれば極めて短期間、しかも妊娠中のホルモン値に比べて低値のエストラジオールやプロゲステロン値の上昇が、乳癌の悪影響になるものでしょうか?
 不妊症治療薬や卵巣刺激が乳癌のリスク増加と関連していないという報告は数多くあります。