原因不明不妊症

原因不明不妊症とは

 

ホルモン測定、子宮卵管造影、超音波検査、頚管粘液検査、フーナーテスト、精液検査などに異常がなく、排卵が規則的である場合の不妊症

 

「原因不明不妊症」  津田沼IVFクリニック | tsudanuma-ivf-clinicのブログ (ameblo.jp)

 

2003年に日本受精着床学会が行なった不妊治療患者によるアンケート調査では、男性因子33%、卵巣因子21%、卵管因子20%、子宮因子18%、免疫因子5%、その他4%でした。

5.不妊の原因と検査 日本産婦人科医会 (jaog.or.jp)

 

 

原因不明不妊症の原因?

 

卵管

・ピックアップ障害

・卵子輸送障害

 

卵子・精子

・卵子・精子の異常

・受精障害

・着床障害

 

その他

・免疫異常

・内分泌異常

 

 

原因不明の不妊症のカップルに対するエビデンスに基づく治療法:ガイドライン

Evidence-based treatments for couples with unexplained infertility: a guideline (fertstert.org)

 

原因不明の不妊症の治療 (エビデンスの強さ:ABC ; 推奨の強さ:強中弱)

 

タイミングにクエン酸クロミフェンの使用は、推奨されません。(B;中)

レトロゾールをタイミングに使用することは、推奨されません。(B;中)

ゴナドトロピンをタイミングに使用することは、推奨されません。(B;中)

 

自然周期で人工授精を行うことは推奨されません。(A;強)

クエン酸クロミフェンと人工授精を併用することが推奨されます。(A;強)

レトロゾールと人工授精を併用することが推奨されます。(A;強)

レトロゾールまたはクエン酸クロミフェンと通常量のゴナドトロピンを人工授精で使用することは推奨されません。多胎妊娠のリスク増加と関連しているからです。(B;中)

低用量ゴナドトロピンと人工授精を併用することは、推奨されません。(B;中)

人工授精で通常量のゴナドトロピンを使用することは推奨されません。(A;強)

 

人工授精治療を行う卵巣刺激において、hCG注入に対して036時間の間に1回の人工授精を実施することが推奨されます。(B;中)

まず経口剤による卵巣刺激と人工授精(通常3または4周期)を受けることが推奨されます。うまくいかない場合、ゴナドトロピンによる卵巣刺激および人工授精ではなく、体外受精が推奨されます。(B;中)

 

 

原因不明不妊症の管理プロトコル

 

原因不明不妊症

35歳未満 → 2年未満 → 不妊期間2年まではタイミング → HMGで卵巣刺激をした人工授精6周期 → 体外受精

       → 2年以上 → HMGで卵巣刺激をした人工授精6周期 → 体外受精

35~39歳 → 1年以上 → HMGで卵巣刺激をした人工授精34周期 → 体外受精

40歳以上 → 期間に関係なく → HMGで卵巣刺激をした人工授精2周期 → 体外受精

 

 

コメント

 

原因不明不妊症では、女性の年齢や不妊期間に応じて、排卵誘発剤を使用した人工授精数回で良い結果が出なければ、いたずらに時間を浪費せず、また躊躇せず、体外受精・顕微授精に進みましょう。