良好胚盤胞と低質胚盤胞を一緒に移植すると出産数が増加

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質の良い胚盤胞と一緒に質の低い胚を移植することは、出産の可能性に悪影響を及ぼしますか?

Is transferring a lower-quality embryo with a good-quality blastocyst detrimental to the likelihood of live birth? (fertstert.org)

 

低質胚を一緒に移植しても、良質の胚盤胞に悪影響を与えることはなく、出産数は増加し、多胎妊娠の可能性が高くなります。

 

2つ目の低質胚の移植は、出産率を10%、多胎出産率を15%増加させました。
・質が普通以下の胚盤胞や早期胚盤胞を一緒に移植すると、双子出産率を22%~27%増加させ、出産率を8%~12%増加させることが明らかとなりました。
・桑実胚と一緒の移植は出産を増加させませんが、多胎児を12%増加させる結果となりました。
38歳未満の女性では、低質胚を一緒に移植すると、出産率が7%増加しましたが、18%の多胎児が増加しました。
38歳以上の女性では、低質胚を一緒に移植することにより、出産率が9%増加し、多胎児が15%増加しました。

 

「良質胚盤胞と低質胚盤胞を一緒に移植すると出産数が増加」  津田沼IVFクリニック | tsudanuma-ivf-clinicのブログ (ameblo.jp)

 

(新鮮胚) 単一胚移植と二個胚移植では、質の悪い胚と一緒に移植した方が出産率が6%高いことが示されました(44%対50%、オッズ比1.28)。

 多胎妊娠の割合は、単一胚移植の1%から、低質胚を用いた二個胚移植の16%に増加しました。

(凍結胚) 出産率は、二個胚移植群で7%高値でした(49%対56%、オッズ比1.34)。

 多胎妊娠のリスクは、低質胚の移植で20%増加しました(1%対21%)。

 

 2個目の胚盤胞の質が普通または低い場合、出産率は改善しました(49%対61% オッズ比1.59)。

これは双胎率を1%から27%に上昇させるという犠牲の上に成り立っていました。

 早期胚盤胞の場合、2つ目の胚を移植することによって出産率が増加しました(49%対57% オッズ比1.37)。双子出産率は1%から22%に上昇しました。

 桑実胚を一緒に移植しても出産率を改善しませんでした(49%50% オッズ比1.02)が、多胎妊娠の可能性が高くなりました(1%対12%)。

 

38歳未満の患者において、2個目の質の悪い胚を移植すると、出産率が7%増加しました(51%58% オッズ比1.32)。これは、多胎率が1%から19%に増加することを犠牲にしてのことでした。

38歳以上の患者において、2つ目の質の悪い胚を移植した場合、出産率は33%から45%に改善されました(オッズ比1.38)。双子の出生率は0%から15%に増加しました。

 

 

コメント

 

質の良い胚盤胞移植に質の低い胚を加えても、出産の可能性は減少しないばかりか逆に増加します。

質の低い胚による児への害はありませんが、多胎妊娠の可能性を増加させます。

胚の着床前診断や、非良好胚の廃棄の前に、実施を考慮しても良いと思います。