アシドフィルス菌

ラクトバチルス アシドフィルス
Lactobacillus acidophilus

アシドフィルス菌

 

「アシドフィルス菌」  津田沼IVFクリニック | tsudanuma-ivf-clinicのブログ (ameblo.jp)

 

アシドフィルス菌とは

ヒトの腸管、口腔、腟内に存在する乳酸菌で、整腸作用、感染・口臭・胃炎・胃潰瘍予防などの効果があるとされています。

酸素があっても生きていけるためヨーグルトなどの乳製品に使用され、生きている状態で腸に到達することができます。

 

 

細菌性腟症は、乳酸菌以外の常在菌が過剰に増殖したり病原菌が侵入した状態で、悪玉菌が優位になっています。

繁殖した雑菌が子宮内に侵入すると子宮内膜炎が、更に侵入すると卵管炎、骨盤腹膜炎などが起こることがあります。

これらのことが、着床障害や卵管閉塞、骨盤内癒着などによる不妊症の原因となることがあります。

また妊婦では、流産、早産、低出生体重児の分娩、新生児の肺炎・髄膜炎・菌血症などの原因となることがあります。

 

 

乳酸菌による治療

妊娠を希望している女性が細菌性腟症になった場合には、乳酸菌を増やす治療をします。

乳酸菌サプリメントの内服や腟内挿入をします。

細菌性腟症がひどい場合には、抗生物質使用後すぐに乳酸菌サプリメントを使用します。

 

 

Lactobacillus paracasei subsp. paracasei F19の経口投与とLactobacillus acidofilusの腟坐剤の併用による腟炎治療および再発予防の効果について
[Effectiveness of oral administration of Lactobacillus paracasei subsp. paracasei F19 in association with vaginal suppositories of Lactobacillus acidofilus in the treatment of vaginosis and in the prevention of recurrent vaginitis] – PubMed (nih.gov)

細菌性腟炎の疑いまたは確認された1840歳の健康状態の良い60人の女性を、グループAとしてLactobacillus acidofilusを含む腟座薬で治療し、グループBとして同じ腟座薬+経口投与のためのLactobacilllus paracasei subsp paracasei F 19を含むプロバイオティクスで治療しました。

両グループとも治療終了時に腟内pHの有意な低下、嗅覚テストの改善、治療3ヶ月後の自覚症状の改善を認めました。B群では腟内pHと嗅覚テストの減少が3ヵ月後も良好な効果が維持されました。

細菌性腟炎では腟内乳酸菌による治療が有効です。経口投与は腟内環境と腸内細菌叢のバランスをとるのに有効であり、長期成績の向上が期待できます。

 

 

まとめ

細菌性腟症

  →子宮内膜炎、卵管炎、骨盤腹膜炎

  →着床障害、卵管閉塞、骨盤内癒着

  →不妊症

細菌性腟症(妊婦)

  →流産、早産、低出生体重児、新生児肺炎・髄膜炎・菌血症

妊娠を希望している女性は、細菌性腟症になったら乳酸菌を増やす治療をしましょう。

津田沼IVFクリニックでは、検査と治療ができます。