Whirlpool sign(渦巻き像)

Whirlpool sign(渦巻き像)

卵巣嚢腫茎捻転の超音波像

 

「Whirlpool sign(渦巻き像)」  津田沼IVFクリニック | tsudanuma-ivf-clinicのブログ (ameblo.jp)

 

卵巣と子宮の間には卵巣固有靱帯、卵巣と骨盤壁の間には卵巣動静脈を含む骨盤漏斗靱帯があり、ハンモック様構造をしています。

茎捻転は、このハンモックが捻れることにより、卵管や卵巣動静脈などが捻れて血行障害になる病気です。

 

 

生殖年齢における妊婦と非妊婦の卵巣捻転の比較:超音波検査および病理学的所見について
Comparison of ovarian torsion between pregnant and non-pregnant women at reproductive ages: sonographic and pathological findings – Feng – Quantitative Imaging in Medicine and Surgery (amegroups.com)

 

卵巣浮腫、卵巣血流の欠如・減少、渦巻き像は生殖年齢における卵巣捻転の信頼性の高い超音波所見です。

渦巻き像は、ドップラーでコイル状、ねじれ状、円形の血管を示します。

 

1日前から強い右下腹部痛を呈した26歳非妊婦に発生した卵巣捻転症

(A)経腟超音波像では奇形腫Mを伴う右卵巣の腫大、卵巣はドプラで血流低下を伴う浮腫

B)ドップラーで渦巻き像(▲)を認めます。

術中所見では、卵巣と卵管が720°捻じれていました。

 

 

付属器捻転:診断と管理戦略に関する総説
Adnexal torsion: a review of diagnosis and management strate… : Current Opinion in Obstetrics and Gynecology (lww.com)

 

付属器捻転の一般的な所見は、腹痛、吐き気、嘔吐、付属器腫瘤または卵巣腫大です。「渦巻き像」、「卵胞輪像」、卵巣の腫大および浮腫、卵巣へのドップラー流の欠如は、付属器捻転を強く示唆するものです。

術中の卵巣壊死の目視診断は非常に不正確であり、病理検査で壊死している卵巣はわずか18-20%です。壊死したように見える卵巣でも、術後1年の超音波検査で卵胞の活性があることが示されています。

生殖可能年齢の患者においては、術中の組織壊死診断率が低いことから、組織が壊死しているように見える場合でも、卵巣温存を伴う剥離術を行うことを勧めます。

 

 

付属器捻転を検出するための異なる超音波サインの診断精度
Diagnostic accuracy of different ultrasound signs for detecting adnexal torsion: systematic review and meta‐analysis – Garde – Ultrasound in Obstetrics & Gynecology – Wiley Online Library

 

付属器捻転を疑う超音波所見として、付属器腫瘤や骨盤内液体の存在は診断精度が中程度であり、卵巣浮腫、渦巻き像、ドップラー流量の減少または消失は良好な特異性を示します。

 

 

卵巣捻転の診断における超音波渦巻き像の診断的価値
Diagnostic value of the sonographic whirlpool sign in the diagnosis of ovarian torsion: A systematic review and meta‐analysis – Adu‐Bredu – 2021 – Journal of Clinical Ultrasound – Wiley Online Library

 

渦巻き像は卵巣捻転の診断に高い感度と特異度を示しました。

 

 

骨盤内付属器捻転の画像診断における貴重なものとピットフォール:捻転を見分ける7つのコツ
Pearls and Pitfalls in Imaging of Pelvic Adnexal Torsion: Seven Tips to Tell It’s Twisted | RadioGraphics (rsna.org)

 

骨盤内付属器捻転とは、卵巣、卵管、傍卵巣嚢腫が軸方向に捻れ、様々な程度の血管障害を伴うものを総称したものです。

婦人科救急疾患の中で5番目に多い疾患ですが、診断が難しく、症状、身体所見、画像所見が非特異的であるため、見逃されることが多くあります。

手術が遅れると、卵巣・卵管喪失、機能不全、不妊症の原因となることがあります。

非対称性卵巣腫大、卵胞輪、隣接する遊離液、間質性出血の病巣などの卵巣浮腫の特徴や、渦巻き像(血管のねじれ)、卵巣の位置異常、子宮の傾きが重要な画像所見です。

カラードップラー流や造影剤の増強は、卵巣がまだ生存していることを示唆するだけであり、捻転の診断を除外するために用いるべきではありません。卵管または傍卵巣嚢腫の単独捻転の場合、卵巣は正常に見えることがあります。

 

 

まとめ

 

超音波検査での、卵巣浮腫、渦巻き、ドップラー流量の減少または消失などの像は良好な特異性を示します。

術中の卵巣壊死の目視診断は非常に不正確で、病理検査で壊死している卵巣はわずか18-20%です。壊死したように見える卵巣でも、術後1年の超音波検査で卵胞の活性があることが示されています。

生殖可能年齢の患者では、組織が壊死しているように見える場合でも卵巣温存を慎重に考慮します。しかし、本当に壊死している組織を残すことはできません。