ウレアプラズマ

ウレアプラズマ

Ureaplasma urealyticum

Ureaplasma parvum

 

 

尿道や性器の粘膜に寄生します。

男性では、尿道炎、前立腺炎、精巣上体炎などを起こします。

女性では、尿道炎、腟炎、子宮頸管炎、卵管炎、骨盤腹膜炎などを起こします。

 

 

ウレアプラズマと不妊症

 

精子の断片化率の上昇による受精能力が低下し、男性不妊症と関連します。

慢性子宮内膜炎の原因となりますが、女性不妊症や、生殖補助医療の成績に影響はありません。

このため、検査や治療の必要性があるとは言えません。

 

 

精子DNAの断片化

 

DNAは二重のらせん構造をしていますが、これが損傷している状態を「DNAの断片化」と言います。

精子のDNAの断片化は、高温や低温、その他の物理的損傷や、活性酸素による酸化ストレスなどによって引き起こされるとされています。

精液検査所見が正常の場合や、顕微鏡で正常形態の精子でも、DNAの断片化が起こっていることがあります。

 

 

慢性子宮内膜炎とは

 

原因

細菌など(大腸菌や腸球菌、クレブシエラ、ガードネレラ、連鎖球菌、ブドウ球菌、クラミジア、淋菌、ウレアプラズマ、マイコプラズマ属など)の感染による子宮内膜の慢性的な炎症です。感染経路は明らかとなっていません。通常は、無症状です。

これらの細菌等の感染や、子宮内の乳酸菌の割合が低くなると、不妊症や反復着床不全、反復流産を招くことになります。慢性子宮内膜炎が、これらの約10%にみられるという報告があります。

 

影響

菌の種類によっては、体外受精成績が低くなります。

 

 

Ureaplasma urealyticumがヒト精子のP34H発現レベル、ヒアルロニダーゼ活性およびDNA断片化に及ぼす影響について
The effect of Ureaplasma urealyticum on the level of P34H expression, the activity of hyaluronidase, and DNA fragmentation in human spermatozoa – Ma – 2017 – American Journal of Reproductive Immunology – Wiley Online Library

 

Ureaplasma urealyticumの感染は、受精能力に影響を与えるヒト精巣上体精子タンパク質P34Hの発現レベル、陽性率、ヒアルロニダーゼの活性、DNAの断片化に影響を及ぼすと考えられます。

 

 

 

 

 

https://ameblo.jp/tsudanuma-ivf-clinic/entry-12746022543.html