精液アレルギー

精液アレルギー

 

 

はじめに

 

精液は、精子と精漿とからなります。

精液アレルギーは、精漿中のある糖蛋白(前立腺特異抗原という酵素?)に対する即時型アレルギー反応です。

非常にまれな疾患です。

背景にアトピー体質があることがほとんどです。遺伝との関連も言われています。

多くは複数の男性にアレルギー反応を起こしますが、特定の男性の精液のみに反応する女性もあります。

初めての性交でアレルギー症状が出ることもあります。また、同じパートナーと長年の性行為で突然発症することもあります。

 

 

症状

 

多くは性交後1時間以内に症状が出現しますが、数時間後のこともあります。

外陰部~腟の症状;かゆみ、浮腫、疼痛、灼熱感、蕁麻疹など

全身症状;急激な発熱・発汗・鼻閉・眼のかゆみ・筋肉痛

        蕁麻疹、喘息発作、呼吸困難、アナフィラキシーショックなど

これらの症状は、コンドームを装着した性交では起こりません。

 

 

治療

 

挙児希望のない場合

コンドームを使用する。

 

挙児希望のある場合

症状が軽度の場合、性交の1時間くらい前に抗ヒスタミン薬を内服または塗布する。

脱感作療法;1000倍、100倍、10倍の3段階に希釈した精液2mlを20分間隔で腟内に注入します。過敏な反応を抑える治療です。その後、週に2回の性交を持ち続けます。

人工授精(アレルギー反応が起こることがあります)

体外受精などの生殖補助医療(アレルギー反応が起こることはありません)

 

 

 

https://ameblo.jp/tsudanuma-ivf-clinic/entry-12745120229.html