子宮筋腫手術と採卵、どっちが先?

子宮筋腫合併不妊症

子宮筋腫手術と採卵、どっちが先?

 

①子宮筋腫核出術→体外受精・胚移植

②体外受精・胚凍結→子宮筋腫核出術→胚移植

 

 

子宮筋腫の手術適応

 

子宮内腔を変形させる子宮筋腫は、妊娠率、着床率、生産率などの低下を引き起こし、流産率を増加させます。また、子宮内腔の変形がなくても4cm以上の筋層内子宮筋腫は妊娠率を低下させます。子宮筋腫が不妊症や不育症の原因になっていると推測される場合には、子宮筋腫核出術を考慮します。

粘膜下子宮筋腫の約70%、筋層内子宮筋腫の約20%は、これが不妊症の原因とされます。

 

 

①子宮筋腫核出術→体外受精・胚移植

 

利点

筋腫の存在によって採卵ができなかったり、採卵数が減る場合や、卵巣への血流障害による卵巣刺激への反応不良が推測される場合などでは、改善が期待されます。

若年齢や卵巣機能良好の場合には、その後に自然妊娠したり、一般不妊治療で妊娠することがあります。

 

欠点

手術により不妊症治療が中断されますので、高年齢や卵巣機能低下の場合は、治療の遅れによるその後の体外受精での妊娠率の低下につながります。

手術前の薬物療法の期間と手術後の避妊期間がある場合は、中断は1年程度になると考えられます。

 

 

②体外受精・胚凍結→子宮筋腫核出術→胚移植

 

利点

手術による中断期間がないため、加齢による妊娠率の低下はありません。

この理由により、②体外受精・胚凍結→子宮筋腫核出術→胚移植 の方法が勧められます。

 

欠点

筋腫の存在によって採卵数が減ったり、卵巣への血流障害による卵巣刺激への反応不良の恐れなどが存在する場合は、改善なく採卵となります。

 

 

 

 

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