抗透明帯抗体

抗透明帯抗体

 

 

透明帯とは

 

卵細胞の周囲に存在する構造物で、糖タンパク質により構成されます。

機能

・卵母細胞の発育促進

・精子の認識、先体反応の誘起

・多精子受精の阻止

・分割胚の保護など

着床は胚盤胞が透明帯から孵化して起こります。

 

 

抗透明帯抗体陽性の病態

 

抗透明帯抗体が透明帯に結合して、精子の侵入を阻害して受精障害を起こしたり、胚盤胞が透明帯から出られない孵化障害を起こしたりします。

卵母細胞の発育促進、精子の認識、先体反応の誘起、多精子受精の阻止、分割胚の保護などの透明帯の機能も障害されます。卵巣予備能低下の恐れもあります。

こうして不妊症の原因となります。

体外受精での受精不良、卵巣刺激に対する低反応、良好胚移植の反復不成功、原因不明の不妊症などで、抗透明帯抗体陽性のことがあります。

 

 

抗透明帯抗体陽性への対応

 

抗透明帯抗体による受精障害は顕微授精により解決できます。

孵化障害に対しては、透明帯の菲薄化を行います。

抗ミュラー管ホルモン検査により卵巣予備能低下が疑われる場合には、早めに治療のステップアップを検討します。

 

 

 

 

https://ameblo.jp/tsudanuma-ivf-clinic/entry-12744602579.html