2022/05/07
パジェット・シュレッター症候群 Paget-Schroetter syndrome
(鎖骨下静脈血栓症、労作性血栓症)
パジェット・シュレッター症候群とは
静脈性胸郭出口症候群および特発性鎖骨下静脈血栓からなり、利き腕を過外転したり過激な運動によって、鎖骨下・腋窩静脈が内膜損傷して血栓性閉塞をきたします。
イギリスの外科医Pagetが右腋窩静脈血栓性閉塞例を、オーストリアの喉頭科医Schroetterが上肢労作によると考えられる右上肢静脈血栓例を報告しました。
原因
利き腕の過外転や過激な運動の他、外傷、感染、血液凝固亢進、腫瘤による圧迫、静脈炎などが考えられていますが不明なことも多くあります。
症状
若年男子の利き腕に好発します。
上肢の浮腫、チアノーゼ、労作時鈍痛等をきたします。
豊富な側副血行路の発達により、数日から数週間で軽快することが多くあります。
診断
血管超音波検査
上肢静脈造影
治療
発症後10日以内であれば、カテーテル血栓溶解療法およびバルーン拡張術、血栓除去術を行います。
慢性期では保存的治療(血栓溶解療法、抗凝固療法、血小板凝集阻止薬の長期服用)が試みられます。
https://ameblo.jp/tsudanuma-ivf-clinic/entry-12741397937.html