40歳以下の単一凍結融解胚移植では、PGT-Aの有用性はありません。

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予後良好な患者における単一凍結融解胚移植の選択基準としての着床前遺伝子検査による異数性検査と形態学的検査:多施設共同無作為化臨床試験

Preimplantation genetic testing for aneuploidy versus morphology as selection criteria for single frozen-thawed embryo transfer in good-prognosis patients: a multicenter randomized clinical trial (fertstert.org)

 

 

・目的

凍結融解胚移植において、次世代シーケンサー(NGS)を用いた異数性着床前遺伝子検査(PGT-A)の胚選択における有用性を評価すること。

・デザイン

無作為化比較試験。

・患者

生検が可能な胚盤胞が2個以上ある体外受精を受けた2540歳の女性。

・介入(複数)

PGT-A の倍数体か形態かを基準に胚を選択し、単回凍結融解胚移植を行うランダム化。

・主なアウトカム評価項目

胚移植あたり妊娠20週での継続妊娠率(OPR)。

 

 

・結果

合計661人の女性(平均年齢33.7±3.6歳)が、PGT-An330)または形態学のみ(n331)に無作為に割り付けられた。

継続妊娠率は両群間で同等であり、胚移植あたり(50%[137/274]対46%[143/313])、無作為化時の治療の意図による分析(ITT)あたり(41.8%[138/330]対43.5%[144/331])に有意差はなかった。

35-40歳の女性の事後解析分析では、胚移植ごとに継続妊娠率が有意に増加したが(51%[62/122]対37%[54/145])、ITTごとに増加することはなかった。

・結論

PGT-Aは、胚移植ごと、あるいはITTごとに分析した場合、すべての女性において全体的な妊娠転帰を改善しなかった。

生検可能な2個以上の胚を有する35-40歳の女性のサブグループでは、PGT-Aの使用により胚移植あたりのOPRが有意に増加したが、ITTで分析した場合には有意ではなかった。

 

 

 

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