静脈麻酔 採卵術での使用

静脈麻酔

 

採卵術での使用

 

 

 

はじめに

 

採卵術には強い痛みと苦痛が伴います。

座薬などの鎮痛剤を事前に使用しても、効果はほとんどありません。

津田沼IVFクリニックでは、ほとんどの方に静脈麻酔を実施しています。

 

 

 

静脈麻酔

 

プロポフォールという麻酔薬を静脈内に注入します。

 

静脈血は1秒に約25cm、動脈血は50cm流れていますので、腕の血管に麻酔薬を注入すれば、鎖骨下静脈→腕頭静脈→上大静脈→右心房→右心室→肺動脈→肺→肺静脈→左心房→左心室→左右総頚動脈を通って、5秒くらいで脳に到達して眠ってしまいます。麻酔がかかるまでの時間がとても短く、苦痛は全くありません。

 

眠った後は少量ずつ薬を追加注入して、麻酔を維持します。

呼吸抑制作用は弱く、すぐにいつもの呼吸を始めます。

鎮痛効果はないとされていますが、苦痛はなく採卵を行うことができます。鎮痛剤を併用すると、採卵後に強い吐き気を感じることが多いことと、歩行できるようになるまで数時間かかることがあります。

採卵終了の1分くらい前に注入を止めると、プロポフォールは作用時間が極めて短いので、採卵終了時には覚醒します。

看護師と一緒に歩いてベッドに戻ります。

痛みが出てくるようでしたら、鎮痛剤を内服します。

1時間くらい休んでから、私服に着替えます。

 

 

 

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