2022/02/26
プレマリン®とジュリナ®
不妊症治療でよく使用されるエストロゲン経口製剤
引用(一部改変)
「HRT のレジュメと使用される薬剤の特徴」
日本産科婦人科学会雑誌第65巻第9号 (kyorin.co.jp)
プレマリン®:結合型エストロゲン(CEE)
妊馬尿より抽出、精製して得られ、estrone、equilin、equileninなど約10種類のエストロゲン様物質の合剤であり、1錠0.625mgの経口製剤です。純粋なエストラジオール(E2)製剤ではなく、内服中のE2濃度は通常用いられている測定系では他のエストロゲン様物質とクロスするために高めの値になります。
1錠で、LDLコレステロールの減少や、HDLコレステロールや中性脂肪の増加がみられ、LDLを小粒子化させ酸化されやすくなること、高感度C反応性蛋白の増加もみられることから注意が必要です。また、用量が多くなると静脈血栓塞栓症のリスクは高くなります。
ジュリナ®:エストラジオール製剤
1錠に0.5mgのE2が含まれ、血中E2濃度は1錠で24.1pg/mL、2錠で47.1pg/mLと報告されていますが、E2製剤とCEEはエストロゲン活性は同じではありません。いずれも肝臓で代謝を受け、脂質代謝や血管炎症マーカーに影響するが、E2製剤の方がCEEに比べて影響が少なくなります。中性脂肪が高い症例やbody mass index(BMI)が25を越えているような場合で経口製剤を用いる場合には、E2製剤が望ましいとされています。また、胆石症を合併している症例は慎重投与にあたりますが、CEEよりもE2製剤の方が望ましいとされています。
4錠2.0mgでは、LDLコレステロールの有意な低下とHDLコレステロールの有意な増加、中性脂肪や高感度C反応性蛋白の増加もみられます。
プレマリン1錠=ジュリナ2錠
10.どこにも書かれていないエストロゲン製剤の力価比は? – 日本産婦人科医会 (jaog.or.jp)
「プレマリン® と ジュリナ®」 津田沼IVFクリニック | tsudanuma-ivf-clinicのブログ (ameblo.jp)