経皮吸収型製剤

経皮吸収

経皮吸収型製剤

 

経口製剤

内服した薬は消化管から吸収されますので、全身を循環して標的患部に到達する前に、まず肝臓を通過します。その際に、薬は肝臓で代謝されます。これを初回通過効果といいます。

例えば、頭痛薬が頭に届く前に、肝臓で多くが分解されてしまうということになります。

 

経皮吸収型製剤

薬を皮膚に貼付すると、成分が毛細血管から吸収されて、肝臓での初回通過効果を受けずに全身を循環し、標的患部に到達して効果を発現します。

 

経皮吸収、注射

皮膚から心臓までの経路

→・短

  ・肝臓で分解なし

 

経口吸収

消化管から心臓までの経路

→・長

  ・肝臓で分解あり

 

経皮吸収型製剤の特徴

利点

  • 緩徐に吸収され、効果が持続します。
  • 肝臓を通過しないので、薬の利用率が高くなります。
  • 有効血中濃度領域を、長時間一定に維持しやすくなります。
  • 剝がすことにより、薬の使用を中断することができます。
  • 使い方がわかりやすく簡単です。
  • 内服できない人にも使えます。
  • 薬の確認を自他でできます。
  • その他

欠点

  • かぶれやかゆみなどの皮膚症状を発症することがあります。
  • 剥がれたことに気が付かなかったり、剥がし忘れることがあります。
  • その他

 

エストラーナテープ®

不妊症治療でよく使用されます。

濃度は緩やかに上昇し、約8時間でピークに達します。

ほぼ一定の濃度を維持します。

除去後は速やかに減少し、約2時間で半分になります。

テープが剝がれてしまったら、すぐに新しいものに張り替えましょう。

 

「経皮吸収型製剤」  津田沼IVFクリニック | tsudanuma-ivf-clinicのブログ (ameblo.jp)