悪性度不明な平滑筋腫瘍(STUMP)

悪性度不明な平滑筋腫瘍(STUMP)

 

「悪性度不明な平滑筋腫瘍(STUMP)」  津田沼IVFクリニック | tsudanuma-ivf-clinicのブログ (ameblo.jp)

 

STUMPとは

日本婦人科腫瘍学会 taigan2018_09.pdf (jsgo.or.jp)

子宮平滑筋腫瘍の良性・悪性の病理組織学的鑑別は、①細胞異型、②核分裂(指数)、③凝固壊死などの所見によって総合的になされます。これらの所見の一部が認められるものの平滑筋肉腫の診断基準を満たさず、悪性とも良性とも断定できない場合を、「悪性度不明な平滑筋腫瘍」と呼びます。

STUMP」の一部に転移・再発をきたす症例が含まれます。子宮全摘出術が行われており病巣の残存が無い症例では、平滑筋肉腫よりは悪性度が低いため、術後治療は不要ですが、肺・肝・腹腔内等の転移しやすい部位の画像診断を術後定期的に行います。筋腫核出術あるいは子宮腟上部切断術が行われている症例では、年齢、挙児希望の有無、手術時の腫瘍残存の可能性などの因子を考慮し、子宮全摘出術・残存子宮頸部摘出術の追加手術について個別化して検討します。追加手術を行わない場合は、より慎重に定期管理を行います。

 

 

子宮鏡手術により診断された悪性度不明な平滑筋腫瘍の一例
日本産科婦人科内視鏡学会雑誌Vol.26 No.2; 405-409, 2010. (jst.go.jp)

 

STUMPは臨床的には良性の経過をとることがほとんどですが、再発例の報告も散見されます。症例数も少なく、悪性度も不明ですので、手術術式など臨床上の取扱いについては一定の見解が確立していないのが実状です。

 

 

術前は平滑筋肉腫を疑ったが,低悪性度類上皮平滑筋腫瘍と診断した一例 (jst.go.jp)

STUMPは悪性度が不明な腫瘍と位置付けられているが症例数も少なく、臨床上の取り扱いについて一定の見解が得られていないのが現状です。良性の経過をたどることが多いと言われていますが、再発を認めた、再発箇所は肺が最も多い、再発形式は血行性転移、という報告も散見されます。10%前後の症例が長期間を経て再発すると言われ、長期間にわたるフォローアップが必要です。

子宮平滑筋腫瘍の悪性度評価は細胞異型や核分裂像の要素より凝固壊死の有無が優先されるのかもしれません。凝固壊死の有無・細胞異型・核分裂像の観点から症例を整理し、どのポイントが悪性度の主要素・予後因子になるのかを評価することができれば今後STUMP症例の悪性度の個別評価が可能になると考えます。

 

 

STUMP肺転移の1
Japanese Journal of Lung Cancer (haigan.gr.jp)

 

比較的珍しい子宮平滑筋腫瘍であるSTUMPの肺転移症例を経験しました。

 

 

低悪性度類上皮平滑筋腫瘍と考えられた一例 一般社団法人関東連合産科婦人科学会 (jsog-k.jp)

 

通常の良悪性の基準を適用してもなお鑑別が難しい稀な症例、特に腫瘍の形態が臨床データと相関しないような場合、STUMPと呼ばれます。

 

 

コメント

 

良性子宮筋腫がとても多いのに対して、悪性の子宮肉腫やSTUMPは非常に少なく、しかも画像や血液検査で見分けることはできません。

不妊症治療と子宮筋腫治療の両立はできません。

「増大する子宮筋腫は手術をする」ということが、現実的?充分?増大しなければ良性?