ビタミンB12

ビタミンB12

 

 

メチオニン代謝

 

肝臓でホモシステインがメチオニンに代謝される際に、ビタミンB12や葉酸などが関与しています。

 

 

ビタミンB12などが不足すると

 

ビタミンB12などが不足すると、このメチオニン代謝に異常をきたし、ホモシステインがメチオニンやシステインに変わる過程が阻害されて、ホモシステインが過剰となります。

ホモシステインは悪玉コレステロールと結合して血管壁に付着し、動脈硬化を促進します。

 

 

ビタミンB12不足と神経管閉鎖障害

ビタミンB12 | Linus Pauling Institute | Oregon State University

 

神経管閉鎖障害は無脳症または二分脊椎にいたる可能性があり、それらはほとんど致命的な中枢神経系の先天性奇形です。この障害は胎児の神経管が閉じないことによって起こり、多くの女性が妊娠に気づかない時期である受胎後2128日の間に起こります。無作為化対照試験では、女性が受胎の前後1ヶ月ずつの間に様々な食事に加えて葉酸のサプリメントを摂取すると、神経管閉鎖障害の症例が60100%減ることが明示されました。エビデンスによれば、葉酸のホモシステイン濃度低下効果が神経管閉鎖障害リスクの減少に重大な役割を果たしていることが示されています。メチオニン合成酵素が有効的に機能するための葉酸および/またはビタミンB12が不十分だと、血液中にホモシステインが溜まるかもしれません。神経管閉鎖障害のリスクが高い妊婦の血中および羊水では、ビタミンB12濃度の低下とホモシステイン濃度の上昇が見られます。現在または過去に神経管閉鎖障害の影響を受けた567人の母親と影響がなかった1,566人の母親を含む12の症例対照研究に対する最近のメタ解析で、母体のビタミンB12の栄養状態が悪いことと神経管閉鎖障害リスクが高いことに関連があったことが示されました。しかし、ビタミンB12補給が神経管閉鎖障害予防に有益かどうかは、今まで評価されていません。

 

 

母体の低ビタミンB12は神経管閉鎖障害の危険因子です

Low maternal vitamin B(12) is a risk factor for neural tube defects: a meta-analysis – PubMed (nih.gov)

 

母体ビタミンB12の低さに関連した胎児神経管閉鎖障害の推定オッズ値は2.4195CI1.90-3.06)でした。

母親のB12が低いことは、胎児神経管閉鎖障害発症の重要な危険因子である可能性があります。

受胎前後の葉酸錠剤サプリメントまたは葉酸強化食品に関する現在の推奨事項に合成B12を追加することを検討すべきです。

 

 

ビタミンB12欠乏症、不妊症、不育症

Vitamin B12 deficiency, infertility and recurrent fetal loss – PubMed (nih.gov)

 

ビタミンB12欠乏症が最初に発症した場合、ホモシステイン値の上昇による血液凝固性亢進が胎児の死亡につながることがあります。

より長期の欠乏は、排卵または卵子の発達の変化、または着床障害につながる変化を引き起こすことにより、不妊症の原因となります。

 

 

成人女性のビタミンB12の食事摂取基準

厚生労働省eJIM | ビタミンB12 | サプリメント・ビタミン・ミネラル | 一般の方へ | 「統合医療」情報発信サイト (ncgg.go.jp)

 

推奨量は12.4㎍です。

妊婦の負荷量は+0.4㎍、授乳婦の負荷量は+0.8㎍です。

 

 

 

 

「ビタミンB12」  津田沼IVFクリニック | tsudanuma-ivf-clinicのブログ (ameblo.jp)